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電子辞書 低年齢化で復権 10年ぶりプラス 小学校英語必修追い風

2019年03月26日

 春の新生活シーズンを前に、家電量販店などの電子辞書売り場がにぎわっている。スマートフォンに押され縮小が続いていた電子辞書市場は昨年、10年ぶりにプラスに転じた。高校・大学生の電子辞書保有率は約7割に上り、ユーザーの低年齢化も進む。勉強道具としての定着が〝復権〟を後押ししている。

 「販売台数の6割が学生向け機種」だと説明するのは、シェア首位のカシオ計算機の担当者。1月発売した「エクスワード」シリーズの高校生モデルは、大学入試に民間英語検定を導入する来年の改革に対応し、英検の過去問集やリスニング教材といった学習コンテンツを充実させた。

 シャープの「ブレーン」シリーズは、タッチパネル画面が360度回転し、タブレット端末のように片手で持ちやすい形になるのが特徴。電車やバスなどでの通学中の勉強を想定した。

 一方、キヤノンの「ワードタンク」シリーズは英和・和英や国語・漢字などに機能を絞っている。3万~4万円する最新の高機能機種と比べ、2000円前後からという手頃な価格でシニア層などの人気が根強い。

 電子辞書の国内市場は、2007年の出荷額463億円をピークに下降線をたどる。翌年のリーマン・ショックや、電子辞書代わりにも使えるスマホの普及が逆風となり、社会人の購入が減少。17年には177億円と、10年間で4割弱の規模にまで縮小した。

 しかし、18年1~6月期の出荷額は前年同期比約9%の増加へと反転。「通年でも約2%のプラス」(ビジネス機械・情報システム産業協会)で着地したとみられる。メーカーが電子辞書のメリットを教育現場に伝え、勉強道具としての活用を促す「学販活動」が実を結んだ形だ。

 ビックカメラの販売担当者は「日本語を学ぶ留学生や外国人訪日客の購入も、近年増えてきた」と話す。来春からは小学3・4年生の必修教科に外国語活動が加わるため、「ユーザー層がさらに広がるのは間違いない」と期待を寄せている。(山沢義徳)