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「本との出合い」コンビニで 専用棚設置や人気児童書発売

2019年03月14日


 雑誌の販売が低迷する中、コンビニエンスストア大手各社が単行本や文庫本など書籍の販売に力を入れている。ローソンは書籍専用棚の設置を約5000店まで拡大、セブン―イレブン・ジャパンは人気の児童書を同社限定で先行発売中。ファミリーマートは書店一体型店舗をオープンさせた。街の書店が減り、本を直接手に取れる場が少なくなる中で、新たな本との出合いの場になりそうだ。

 ローソンが書籍専用棚を導入したのは2014年6月。雑誌棚を減らし書籍棚を設置する店は段階的に増え、現在約4000店。今後1年でさらに1000店に書籍棚を配置する計画だ。1店当たりに届ける雑誌の配送量が減る中、同じトラックで書籍も運ぶことで、本と雑誌の流通網の維持も狙った。

 専用棚には100種類前後の本が並ぶ。毎週新刊や話題書を数冊ずつ投入し、棚のどこに置くかも本部から毎週指示する。本を買う半数は40~50代の男女。有名作家の文庫本、映画やテレビドラマの原作本、料理や健康といったテーマの実用書まで幅広く売れる。

 小説の新刊だけは、書店で買う読者が多いせいか反応が鈍く、分厚い本も手に取られにくいという。

 2月下旬、東京・大崎の店舗には、伊東潤さんや冲方丁さんら人気作家が参加した講談社の歴史小説アンソロジー「決戦!大坂城」「決戦!川中島」などローソン限定の4冊が並んだ。文庫サイズでカバーをなくし、価格を抑えたのが特徴だ。

 出版取次大手・日本出版販売(日販)出版流通学院の推計では、コンビニでの出版物の売り上げは17年までの10年間で約6割減。ローソンのエンタテイメント部は専用棚の設置で「本を買うつもりがなかった方にも買っていただき、最近の雑誌の落ち込みを補うことができている」とする。

 セブンは、ポプラ社の人気児童書「おしりたんてい」の映画原作本を発売中だ。雑誌コーナーの目立つ位置に本が置かれている。家族連れや孫のために買い求めるお年寄りなどがターゲットで売れ行きは好調という。街の書店で買えるのは4月以降で、人気コンテンツをセブンが独占した形だ。

 一方、ファミマは2月末、書店とコンビニの一体型店舗を千葉県我孫子市にオープンさせた。1階がコンビニ、2階が書店でレジは統一した。日販傘下の書店だったが売り上げが低迷し、JR駅前の立地を生かしてコンビニとの一体化に踏み切った。

 日販広報室は「書店単独での経営は厳しいが、書店を地域に残したいという声は強く、今後も広げていきたい」とする。ファミマの担当者は「コンビニの、これまでの本の品ぞろえは中途半端。書店の専門性を生かしたい」と相乗効果での売り上げ向上に期待した。