facebook twitter

header_SocialLogoあなたのソーシャルネットワークでログイン

Fuji Sankei Business-i on RSS

◀ 写真ニュース一覧に戻る

写真ニュース詳細

舞台裏で熾烈な覇権争い  「CES」開幕 華やかな未来像

2019年01月10日

 米ラスベガスで開幕した家電見本市「CES」では世界中から企業が集まり、人工知能(AI)や第5世代(5G)移動通信システムといった最新技術で華やかな未来像を描いてみせた。ただかつてない急速な技術の進化で国境や業界の垣根を越えた競争も熾(し)烈(れつ)となり、晴れ舞台の裏では、生き残りに向けて苦慮する企業の手探りが続く。

 業界図塗り替え

 「5Gで全てが変わろうとしている」。開幕の熱気に包まれた8日(日本時間9日)の基調講演で、米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズのハンス・ベストベリ最高経営責任者(CEO)は強調した。昨年10月には世界に先駆け5Gの商用サービスを開始。ライバルAT&Tも追随し、新たな覇権争いの時代へと突入した。

 日本でも2020年に本格的な商用サービス開始が見込まれる5Gは幅広い分野への活用が期待される。超高精細な「8K」映像の伝送のほか、自動運転の精度を高めたり、無人の建設機械や農機を遠隔操作したりできる。離島や過疎地での遠隔診療や手術も可能になり、既存の業界図を一変させる可能性を秘める。

 原点回帰も

 「いつもなら自動運転車についても話すが、今日はゲームの話だけに焦点を当てたい」。米半導体大手のエヌビディアのジェンスン・フアンCEOは開幕に先立つ記者会見でそう切り出して、会場を驚かせた。最近は自動車向けの半導体ビジネスで協業を打ち上げるなど、祖業のゲーム機向けからのシフトを鮮明にしていたからだ。

 背景には、5Gの普及が、大容量のデータ処理が必要な仮想現実(VR)などを使ったゲームの起爆剤になると見込まれることがある。期待した自動車向け事業がもたついていることも原点回帰を後押しし、変化の激しい先端分野でのかじ取りの難しさをうかがわせた。

 同じく昨年のCESで自動車分野へのシフトを鮮明にしたパナソニックの津賀一宏社長は「5GやAIだけが技術ではない」と指摘。引き続き車や次世代住宅を成長の柱と見込むが、混沌(こんとん)とした争いの中で、5G時代の明確な戦略は描ききれずにいる。

 シャープは8K映像を走行中の車両や電車に送るシステムを紹介。臨場感のある観光情報を列車に届けるなど幅広く応用が可能で、こうしたビジネスを今後の収益の柱に据えようとしているが、先行きは未知数だ。 (ラスベガス 共同)