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地方消費税配分めぐり攻防 政府と3都府県 税収格差是正が焦点  

2017年11月14日

 消費税のうち都道府県の取り分となる地方消費税の配分をめぐり、政府と、東京・大阪・愛知の3都府県が激しくぶつかり合っている。税収が大都市に偏る販売額を基準とした今の仕組みを見直して税収を地方に手厚く配分したい財務省・総務省に対し、税収の大幅減収になる3都府県は見直しに猛反発。2018年度の税制改正に向け、配分をめぐる攻防の激化は必至だ。

 小池百合子東京都知事や大阪、愛知の副知事らは日午後、野田聖子総務相を訪ね、税収配分見直しに対し「反対」する共同要請文を手渡した。要請後、小池氏は記者団の取材に対し、野田氏との会談で「(大都市に不利になる配分の見直しは)断じて行わないよう要請した」と述べ、見直しを強く牽(けん)制(せい)したことを明らかにした。これに対し野田氏は会談で「乱暴なことはしない」などと述べるにとどめ、地方消費税の税収の偏りの是正に取り組む方針を堅持した。

 政府が今回、税収の配分見直しを検討するのは、今の制度では都道府県間の税収格差が大きくなりやすいからだ。実際、モノやサービスが集まる大都市ほど税収が大きくなっており、15年度でみると、人口1人当たりの税収格差は、最も多い東京と最も少ない沖縄で1.6倍にも上っている。

 消費税率8%のうち地方消費税分は1.7%。国が自治体の代わりに徴収して一定の基準に沿って各都道府県に割り当てているが、現在の配分比率は、税収の75%が都道府県ごとの販売額、17.5%が人口、7.5%が従業者数となっている。

 問題は地方の住民が県境をまたいで東京や大阪で買い物した場合、販売額は大都市に計上されることだ。この結果、東京周辺の埼玉県や千葉県、大阪に近い奈良県は少なさが際立つ。こうした地方間の格差を生む仕組みを問題視し、財務省がまず10月の財政制度等審議会で「人口比率を大幅に高める必要がある」と提案。総務省も今月13日開いた有識者検討会で、格差是正に向け販売額の比率を下げるべきだとの方針を確認した。

 12月の税制改正に向け、今後の議論で人口比率をどこまで高くするかが焦点。その場合、最も影響が大きいのが15年度に6800億円を地方消費税として受け取った東京だ。東京が税収減で〝狙い撃ち〟となる可能性もあり、見直しは10月の衆院選で安倍晋三首相を批判した小池氏に対する「意趣返し」との見方も根強い。 (中村智隆)